3階建と2階建のお家の違い

家探しをしていると

壁にぶち当たるのが土地問題。


立地はいいけど、土地が小さくて

とても2階建じゃ建てられない

というところもあります。


そういう場合は3階建にしてみるのも

1つの手段です。

でも実際、3階建にすると2階建と比べて

何が変わるのかわからず不安ですよね。


今回は3階建のお家について

説明していきたいと思います。


構造計算が必要になる


木造住宅で構造計算と呼ばれる複雑な計算が

必要になるのは今のところ

3階建以上の住宅からです。


3階建=構造計算が必要になるので

専門の建築士さんに依頼すると

規模にもよりますが

それなりにかかります。


なぜなら構造計算書と呼ばれるものは

分厚い計算書を提出したり、

全ての梁、柱の加重や力のかかり方を

計算するので相当な手間がかかるのです。


しかし構造計算を行うことによって

地震などのリスクに強い住宅になるので

少しグレードが上がったと思えば

いい選択だと思います。


地盤改良のコストがかかる


3階建てということは2階建てよりも

重量が重くなり地盤改良を必要とする可能性が

高くなります。

それによってコストが高くなります。


防火地域では耐火仕様が厳しくなる

防火地域というのは

家を建てる上で通常よりも

火に強い、燃えにくい仕様にしなければ

ならない地域です。


そうすることによって、近隣のお家への火災の被害を

最小限にとどめることができます。

駅周辺や都心部などに多い地域です。


そういった防火地域では3階建ては

2階建てよりも厳しい耐火仕様に

しなければいけないです。


実際にあったのが

3階建ての準防火地域で

準耐火構造にしなければならない

というところでした。


壁に使われる石膏ボードは

通常は石膏ボード12.5mmですが

強化石膏ボード15mmに

しなければならないとか、

細かく指定があります。


その中で1番驚いたのが

階段です。


もちろん階段もほとんどが木造ですので

耐火仕様にするのですが、

段板やけたに石膏ボードを張らなければ

ならないのは驚きました。


つまりおしゃれな階段である蹴込板のない

ストリップ階段やデザイン階段と呼ばれるものは

できないのです。

そういったときはアクセントクロスや

設備機器でおしゃれにしていくしかないようです。


ですが、防火地域の耐火構造の仕様にすることで

建ぺい率が10%緩和されるというメリットも

あるので一概に悪いとは言えません。


3階に非常用進入口(代替進入口)を

設けなければならない


3階建ての住宅には火災などが発生した際に

外部から消防隊員等が進入できるようにするために

非常用進入口を設置することが建築基準法で

義務付けられています。


進入口は幅75センチ以上、高さ1m20センチ以上、

床から80センチ以下の高さに設けます。


バルコニーを非常用進入口とする場合

大きさも奥行1m以上、長さ4m以上に

する必要があります。


よくビルなんかで窓に赤い色の▽が

ついていたりしますが、

それは消防隊進入口と呼ばれ

建築基準法で設置を義務付けられています。


以上が一般的なビルの場合に使われる

非常用進入口の説明です。


3階建ての木造住宅の場合は

非常用進入口の代わりとして

代替進入口(非常用進入口に代わる窓)を

付けることが多いです。


設置すべき位置は、

”道”または”道に通じる幅員 4m 以上の通路”

に面する外壁面

→つまり4m以上の道路に面した外壁面です。


進入口は、外壁面の長さ 10m 以内ごとに設置し、

窓(開口部)は、以下のいずれかの大きさを確保。

・直径1m 以上の円が内接できる開口部

・幅が 75㎝以上、および高さが 1.2m 以上の開口部


非常用進入口のときとほとんど変わりませんが

大きい窓になりますので

バルコニーの掃き出し窓を代替進入口に

されるのがいいと思います。


代替進入口の場合は

バルコニーの大きさに規定はないので

おすすめです。


私は代替進入口をバルコニーにせず腰窓で

サイズギリギリでとったことがありますが、

ガラス面で指定された大きさを

取らなければいけないと途中で知り

最後の完了検査を終えるまで

ヒヤヒヤしていた時がありました。


検査機関によって微妙に審査基準が違うし、

そこで通らなかったら窓を

付け替えなければならない事態に

なりますのでお気を付けください。


3階建てプラン例


私のほうで3階建てプランを作成してみました。


3階建てを建てる場合土地が大きく取れない

狭小地のプランが多いです。


部屋数を最小限にして

インナーガレージやスキップフロアを

作ったり、部屋数を増やすよりも

吹き抜けを作るのがいいと思います。


部屋の広さが取れないときには

小さな吹き抜けがあるだけでも

解放感が出ます。


それと3階建ては階段を多く使うので

何回も行き来しないような工夫が必要です。


今はよくても何十年後のことも考えて

間取りを検討してみてはいかがでしょうか。


今回のレイアウトイメージをVRで体験できるので

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スキップフロアからの視点

リビングからの視点

※期間限定になりますので

 予告なく終了になる場合がございます。


3階建てのお家を建てるときは

コストアップはしてしまいますが、

構造計算をして地震に強い住宅は

建てられますし、2階建てとは違って

高さを利用したデザイン性の高い

間取りが作れます。


検討している土地が小さい場合でも

あきらめずにご相談ください。


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